高齢者・彦市のブログ

水素エネルギー社会

水素エネルギー社会に向けてー11 (おわりに)

私は、30歳代のころ(50年前)に「水素エネルギー社会」の話を聞いた記憶があります。当時では、ロケットや飛行機の燃料としての利用であり、クリーンなエネルギー特性が強調されていました。今回の学習発端は、トヨタ自動車のレーシングカー「カローラ」に…

水素エネルギー社会に向けてー10 (水素の保安技術)

世間では、「水素ガス」は「爆発火災事故」を起こし易いガスとして認識されています。装置などから漏洩した水素ガスが空気と混合して、着火源があると、爆発します。空気中の水素濃度が4%以上になると危険ですが、水素ガスは空気の1/15の重さです。従って、…

水素エネルギー社会に向けてー9 (液体水素のメリット)

水素ガスは、「圧縮水素」で供給されてきました。他の高圧ガスも同様な状態でした。ところが、「酸素」「窒素」「アルゴン」「ヘリウム」などは「極低温タンク車」で配送されています。これは、「二重真空断熱によるステンレス容器」の大型化製造技術が確立…

水素エネルギー社会に向けてー8 (水電気分解法による水素の製造)

現在、水素ガスは、化学工場で、化石燃料から誘導された副産物や天然ガス(メタンガス)から製造されています。従って、「地球温暖化防止対策」には寄与しない水素です。これを、別名で「グレイ水素」と呼ばれます。「水の電気分解法による水素」は、製造過…

水素エネルギー社会に向けてー7 (水素の配送システム)

水素ガスの需要は限られているので、従来から「岩谷産業(株)」が一手に販売しています。一般には、150気圧の高圧ボンベ(赤色塗装)で供給されます。大口需要家には、200気圧の長尺ボンベを20本程度の枠組み(カードルと称する)として、トラック輸送されま…

水素エネルギー社会に向けてー6 (自動車燃料の水素への転換政策)

「二酸化炭素の排出量削減」において、工場や家庭に対する対策は進みつつあります。 排出総量の18%を占める運輸部門の対策が問題なのです。工場に対しては、「省エネ法」によって、既に対策が進行しています。家庭に対しては、「照明のLED化」「ヒートポンプ…

水素エネルギー社会に向けてー5 (電力会社の事情)

「二酸化炭素の排出量削減」のためには、「エネルギー消費量の減少(省エネ)」と「自然エネルギーへの代替」が実行されなければなりません。この「自然エネルギーへの代替」においては、電力会社の負担が大きいのです。 電力会社は、常時「発生量=消費量」…

水素エネルギー社会に向けてー4 (我が国の水素基本戦略)

日本政府(資源エネルギー庁)は、2017年に、世界に先駆けて「水素基本戦略」を発表しました。「地球温暖化防止対策」には、クリーンエネルギーとしての「グリーン水素」をエネルギー媒体としなければならないからです。つまり、自動車燃料として、現在の石…

水素エネルギー社会に向けてー3(地球温暖化防止対策)

「地球温暖化防止対策」=「二酸化炭素の排出量削減」です。 「自然エネルギー」は「リサイクル可能」なエネルギーでもあり、二酸化炭素を排出しません。従って、「地球温暖化防止対策」の本命ですが、電力に変換するコストが高いので、移行が困難です。そこ…

水素エネルギー社会に向けてー2(水素エネルギー社会とは)

「二酸化炭素の排出量削減」は、人類生存環境の悪化をくい止める施策として、世界中で「緊急の課題」となっています。しかし、二酸化炭素の排出量をゼロにすることは、現実的には不可能です。 我が国の目標は、30年後の2050年までに「カーボンニュートタル」…

水素エネルギー社会に向けてー1(はじめに)

はじめに 直近50年間に、地球上のエネルギー消費量が激増して、地球上の各地で気象変動が生じています。これは、「大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の上昇で、地球表面の保温効果が高まったこと」が原因であるのです。そこで、「地球温暖化防止対策」として「…