高齢者・彦市のブログ

大型高周波発電機が現存!?

現在では、「高周波の発生」は半導体回路によって容易に実現します。
無線通信の媒体である「電波」は、アンテナを「高周波で共振」させて、飽和した電界から磁力線の波が空中に放射される現象です。
従って、高周波を発生させることが必須条件です。

短波通信に使う高い周波数であれば、真空管やトランジスタ回路で、容易に高周波を発生することができます。
しかし、長波通信では、低い周波数であるので、回路が複雑になります。

 

無線通信の始まりは、マルコーニによって発明された「超長波」による方法です。
アンテナからの電波をON-OFFさせて、「モールス符号」で情報を送受信しました。
この方式では、「高周波発電機」で高周波を発生していました。
これは、特殊構造の「多極式交流発電機」であり、「アレキサンダーソン式」と「テレフンケン式」がありました。

約100年前に使われていた700KVAの世界最大の高周波発電機の実物が現存しています。
それは「依佐美送信所記念館」に展示されています。

その概要を記しますと・・・
回転子の直径が 1,870 mm 、幅が 1,100 mm 、重量が 21.2 ton です。
固定子の外径が約 3,000 mm 、発電機の総重量が約 38 ton です。
回転子の突極は 256 個あり、A 列と B 列に分けて対称配置されています。
そして、A 列と B 列の間を空けて、この中間部に対応する固定子側に励磁用コイルが配置されています。
これに対応して、固定子の磁極が配置されており、A 列と B 列にそれぞれ 256 の電磁石が取り付けられています。

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