「依佐美送信所」の地元に住む人の話では、鉄塔への落雷が多かったと言われます。
鉄塔はアースされておらず、碍子で地面から浮かせてありました。
また、支線には碍子が挿入されていました。
稼働時には、鉄塔も高電圧となるので、避雷針設備の設置は不可能でした。
実際の落雷状態は、落雷した鉄塔頂部に雷光が繋がり、一部の支線が赤く染まって雷の通路となったようです。
体験した人しか表現できませんが、凄まじい閃光と張り裂ける爆音だったそうです。
一般に、雷雲が近ずくと、地表面が雷雲の電位(プラスまたはマイナスの高電位に帯電状態)に対して、逆極性になります。
雷雲が近ずくとノイズが激しくなって通信できませんので、送信所は稼働停止します。
鉄塔は地表面と絶縁されていますが、アンテナ線と地表面のアース網とのコンデンサー成分を通して、地表面の電位に近い状態となります。
従って、鉄塔には、避雷針と同じ効果が発生するのでしょう。
実際には、鉄塔下部に、避雷時に放電する「放電ギャップ角」が設置されていました。
更に、建屋内のメイン回路には、機器保護のための「避雷器」が設置されていました。
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