ヨーロッパ諸国との無線通信施設の建設が計画されたのは、大正時代の世界通信勃興期でした。
最適地として愛知県の「依佐美村」に決定された事情については、確かな記録がありません。
日本の中央部に位置して、名古屋に近く、ヨーロッパ方向に対して、山岳地帯から外れていて、電波の通りが良好な場所でした。
電波の減衰度からは、日本海側の地方が有利ですが、積雪によるアンテナ線の破断が危惧されます。
実際に、どの様な検討が為されたかは定かでありませんが、テレフンケン社では過去の実績から得たノウハウが提示されて選定されたものと推察します。
それは、中央電信所と送信所と受信所の相対的な位置関係です。
受信所は、送信所の送信電波の影響が少ない場所で、しかも、中央電信所から近い位置でなければなりません。
理想的には、直角三角形の関係で、相互距離が30Km程度であることです。
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