高齢者・彦市のブログ

水素エネルギー社会に向けてー4 (我が国の水素基本戦略)

日本政府(資源エネルギー庁)は、2017年に、世界に先駆けて「水素基本戦略」を発表しました。
地球温暖化防止対策」には、クリーンエネルギーとしての「グリーン水素」をエネルギー媒体としなければならないからです。
つまり、自動車燃料として、現在の石油から水素へ代替しなければならないのです。
電気自動車が普及するでしょうが、大型車ではエネルギー消費量が多いので、燃料タンクを掲載した従来方式が有利です。
そこで、「水素エネルギーシステム」を構築して、「水素」の消費態勢を確立することを先行しなければならないのです。

現在の市場で流通する水素は、石油系原料から製造されたものです。
従って、現時点では「二酸化炭素の削減」には殆ど寄与しません。
そこで、2023年5月時点で、見直し修正案が公表されています。
水素エネルギー社会」の実現には、「水素の製造技術」「配送システム」「需要の開拓」の三位一体がバランスしなければなりません。

現在、世界の先進国で「水の電気分解による水素製造装置」が開発されています。
わが国では、日立造船(株)が実用プラントを完成しています。
また、川崎重工業(株)が「水素液化装置」を完成しています。

トヨタ自動車(株)が「水素自動車」を市販しています。
2020年度末で販売計画地4万台に対して、実績は計画値の10%でした。
今後は、グリーン水素(製造過程で二酸化炭素を発生しない水素)が世界中で生産されますから、我が国でも「水の電解による水素」が供給開始されるでしょう。
水素ステーション」の建設が進むに連れて「燃料電池」の実用化が急展開するでしょう。
2030年頃までに「液体水素」が自動車燃料として流通するでしょう。