高齢者・彦市のブログ

水素エネルギー社会に向けてー8 (水電気分解法による水素の製造)

現在、水素ガスは、化学工場で、化石燃料から誘導された副産物や天然ガス(メタンガス)から製造されています。
従って、「地球温暖化防止対策」には寄与しない水素です。
これを、別名で「グレイ水素」と呼ばれます。
水の電気分解法による水素」は、製造過程で二酸化炭素を生成しないので、「地球温暖化防止対策」に寄与します。
これを、別名で「グリーン水素」と呼ばれます。

現在では、世界中で、「電気分解法による大型水素製造装置」が開発されています。
わが国では、「日立造船(株)」が実用装置を開発中です。

電気分解法による水素製造装置には、2種類あります。
高温・高圧アルカリ水電解装置」と「固体高分子型水電解装置」です。
大型水素製造装置では、後者が採用されて、モジュールを連結してユニットを構成し、広い敷地にユニットを並べて製造所とします。

水素の製造には大量の電力を必要とします。
化石燃料を使って発電した電力ではなくて、「自然エネルギー」由来の電力を使用したいものです。
しかし、電力自体は分別できないので、需給アンバランス時の余剰電力を利用します。
製品の水素ガスの貯蔵や配送基地との関係もあるので、火力発電所の跡地が選ばれるでしょう。
しかし、「液体水素」で配送することであれば、「水素液化装置」との併設や「極低温水素タンク」も考慮して、「原子力発電所」の構内が適地のように思われます。