高齢者・彦市のブログ

手抜きが常態化する現代人

手抜き」とは、職人が作業工程を省略する事ですが、ここでは、現代人の「思考パターン」に関する評論で使います。
サービス業では「マニュアル作成」が必須です。
新人教育では、即戦力を狙って、「マニュアル通りの作業」を強制して、経営者は安直にサービス効率向上を求めます。
そこには、提供品の品質や製造工程などの基本知識の教育は省略されています。
コンピュータが発達するに連れて、合成音声、自動翻訳、スマートホンなどが普及して、人間の行為がコンピュータで代行されています。
そして、極め付きは「チャットGPT」です。
質問を入力すれば、模範解答が得られるのです。
どのように資料を集めて、組み立てられたかは知らされません。
全ての作業をコンピュータに代行させるのです。

学生時代から「チャットGPT」を常用すれば「思考パターン」は脆弱化します。
実務においては、安直に、金太郎飴の如き結果が得られるだけでしょう。

マイナンバーカード」が実用化されると「スマホ」の使用が必須です。
スマホ」の利用には「対応アプリ」の導入が必要ですが、利用者は「対応アプリ」自体には関心が薄く、お任せ状態です。
スマホの動作」はブラックボックスとして、絶対的な信頼を与えています。

 

社会が複雑化すると、多くの人は「思考パターン」を単純化して、安直に結果を得る方法を選択します。
大衆は、書籍や新聞を読まなくなりました。

マチュアのホームページがすっかり影を潜めました。
代わりに登場したブログ記事も、パソコン同好者間の情報交換となりつつあります。
スマホ」の普及で、大衆は情報発信サイトからの一方的な情報を受け入れています。
安直に、金太郎飴の如き情報が得られます。

 

私は「依佐美送信所の設備研究」をネットに公開してきました。
この内容は、アーカイブ記事としており、https://note.com/hikoichi_archive/ から読みだせます。
100年前の世界最大級の長波送信所の設備であり、「依佐美送信所記念館」は産業遺産となっています。
ネットで「依佐美送信所」を検索すると、沢山の記事がヒットします。
しかし、殆どが2次・3次の加工記事です。
どのようにして通信が実現したのか」という理論的解説がありません。
つまり、ここでも手抜きが常態化しています。

私が拘るのは、現代の若者に、100年前の日本人技術者の努力を知ってもらいたいのです。
但し、私独自の「思考パターン」で組み立てています。
そこには推察や試算を含めて解明していますので、学術的評価は得られていません。
しかし、設備の動作原理を理解できれば、「依佐美送信所記念館」を訪ねたくなるでしょう。